~相続税(財産評価編 「土地の上に存する権利の評価上の区分」)~

税理士法人BLUEのホームページにご訪問くださいましてありがとうございます。税理士・不動産鑑定士の説田です。

週末は桜が満開でした。生憎の天候ではありましたが何とか愛でることが出来ました。

今週は各地で入学式が執り行われるでしょうが、間に合って良かったです。

さて本日は評価の基本、「土地の上に存する権利の評価上の区分」について触れてみたいと思います。

土地の利用形態には様々なものがあります。実務でも頻繁に出ますので今日は概略だけ抑え、個別評価については後日解説したいと思います。

『土地の上に存する権利の価額は、次に掲げる権利の別に評価する。』(国税庁HPより)

① 地上権(民法第269条の2≪地下又は空間を目的とする地上権≫第1項の地上権(以下「区分地上権」という。)及び借地借家法第2条に規定する借地権に該当するものを除く。以下同じ。)

国税庁の質疑応答事例では以下の通り記載されております。

「地上権」は、工作物又は竹木を所有するため他人の土地(地下又は空間を含む。)を使用収益することを目的とした用益物権で、民法第265条《地上権の内容》に規定されています。地上権は、直接、土地に対して権利を持つものとされ、地主の承諾なく譲渡、転貸ができるとされています。

「地上権」はいわゆる物件で非常に強い権利と言えます。

② 区分地上権

「区分地上権は他人の土地の地下や空間の一部等範囲を限定して工作物を所有するために設定された地上権のこと。地下鉄や高速道路等のトンネル、送電線などを所有するために設定される。」と定義されております。

地方ではあまり馴染みがない権利かもしれません。

③ 永小作権

小作権とは、小作料を支払って他人の土地において耕作又は牧畜をする権利。日本の民法では第270条以下に規定が設けられている。ただ、今日の小作関係のほとんどは賃借権の設定による賃借小作権で永小作権が設定されている例は少ないとされる。(ウィキペディアより)

これも実務では触れることは殆どないと思われます。

④ 区分地上権に準ずる地役権(地価税法施行令第2条≪借地権等の範囲≫第1項に規定する地役権をいう。以下同じ。)

国税庁の質疑応答事例では、「財産評価基本通達上の区分地上権に準ずる地役権とは、特別高圧架空電線の架設、高圧のガスを通ずる導管の敷設、飛行場の設置、建築物の建築その他の目的のため地下又は空間について上下の範囲を定めて設定された地役権で、建造物の設置を制限するものをいい、登記の有無は問いません。」と記載されております。

これはたまに見かける権利で、実地調査の時、空を見上げて高圧線等の有無を確認したり、登記事項をチェックすると確認出来ます。

⑤ 借地権(借地借家法第22条≪定期借地権≫、第23条≪事業用定期借地権等≫、第24条≪建物譲渡特約付借地権≫及び第25条≪一時使用目的の借地権≫に規定する借地権(以下「定期借地権等」という。)に該当するものを除く。以下同じ。)

⑥ 定期借地権等

借地権・定期借地権は実務でも頻繁に出て来ます。こちらも評価手法は多岐に亘り要注意ですね。今後改めて解説して行きたいと思います。

⑦ 耕作権(農地法第2条第1項に規定する農地又は採草放牧地の上に存する賃借権(同法第18条((農地又は採草放牧地の賃貸借の解約等の制限))第1項本文の規定の適用がある賃借権に限る。)をいう。以下同じ。)

こちらは農地を第三者が耕作している場合において農業委員会に許可を得ており、農地台帳に記載されている正式な場合とそうでない場合で評価が異なります。

⑧ 温泉権(引湯権を含む。)

 温泉地には多々あるようですがまだ実務で出会っておりません。

⑨ 賃借権(⑤の借地権、⑥の定期借地権等、⑦の耕作権及び(8)の温泉権に該当するものを除く。以下同じ。)-省略-

⑩ 占用権(地価税法施行令第2条第2項に規定する権利をいう。以下同じ。)

質疑応答事例では、「財産評価基本通達上の占用権とは、(1)河川法第24条の規定による河川区域内の土地の占用の許可に基づく権利で、ゴルフ場、自動車練習所、運動場その他の工作物(対価を得て他人の利用に供するもの又は専ら特定の者の用に供するものに限ります。)の設置を目的とするもの、(2)道路法第32条第1項の規定による道路の占用の許可又は都市公園法第6条第1項の規定による都市公園の占用の許可に基づく経済的利益を生ずる権利で駐車場、建物その他の工作物(対価を得て他人の利用に供するもの又は専ら特定の者の用に供するものに限ります。)の設置を目的とするものをいいます。

(1)の代表的な例として河川敷ゴルフ場、(2)の代表的な例として地下街が挙げられます。

なお、占用権の価額は、上記のような施設の完成後評価することとしていますので、占用許可を得ていても施設の建築中である場合には評価しないこととして差し支えありません。」

何れも実務に大変重要な土地の利用形態であります。今後徐々に紐解いて参りたいと思います。

次週もよろしくお願いします。

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